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2006年12月
スバル車の新しいダイアグコード表
 平成14年式プレオ(車両型式RA1,エンジン型式 EN07)で、パワートレインランプが点灯するというトラブル。
  このパワートレインランプは、従来のエンジンチェックランプに相当するものである。
  ダイアグノーシスを点検すると、コード21を表示したということで水温センサーを交換したらしい。それでもパワートレインランプは点灯したままということで、今回の依頼となった。
  スバルのダイアグノーシスは、現在の不具合コードを示す「Dチェック」と過去のトラブルコードを示す「リードメモリチェック」とがある。
  Dチェックの場合、アクセルペタルを踏んだり、車速信号を入力したりと、いろんな情報を入力しないと表示しないので、リードメモリチェックの方が簡単である。
  現在、トラブルが発生中でも、このリードメモリチェックで、そのトラブルコードを表示してくれるからである。
  リードメモリチェックの方法は、リードメモリコネクタ(黒1極のオスとメスコネクタ)を接続し、キースイッチをONにするだけで良い。
  ちなみにDチェックは、テストモードコネクタ(緑2極のオスとメスコネクタ)を接続し表1の1〜4の作動を確認後、5の条件を入力する必要がある。
  このリードメモリコネクタとテストモードコネクタは、大体同じ所にあるようである。
  ダイアグノーシスのリードメモリチェックを行うために、リードメモリコネクタ(黒1極のオスとメスコネクタ)を接続、キースイッチをONにした。
  すると依頼者が言うように、長い点滅が2回と短い点滅が1回行われた。確かにコード21と読める。
  コード21は、表2からは水温センサー系統だが、水温センサーを交換してもランプは消えなかったのである。
  依頼者に「ダイアグコード表は何を見ましたか。」と聞くと、「整備主任者研修資料を見た。」という。「何年度版ですか。」と聞くと、「そこまでは覚えてないが、ちょっと古い本だった。」と言う。
  確かに、平成11年以前の資料では、スバル車のダイアグコード21は水温センサー系統の異常だが、実はプレオの場合、平成12年10月を境にダイアグコードの読み取り方が変更になっているのである。
  以前は点滅回数がそのままコード番号となったが、新しいタイプのダイアグノーシスの点滅回数は、あくまでもコード表(表3)から不具合系統を読み出すためだけに使っており、トラブルコードそのものではないということである。
  それからいくと、表3では長い点滅が2回で短い点滅が1回ということでO2センサーのヒーター系異常となる。
  このようにほとんどのスバル車は、平成12年前後で新しいタイプのダイアグノーシスになっている。
  また、調べた所では新しいダイアグコード表も、車種が違うと一部合わないものがあるので注意が必要である。
《技術相談窓口》
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