2008年9月
従来と違うシステム PART II |
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【事例1】
車は平成17年式マーチ(車両型式CBA−AK12)のMT車。
クラッチのオーバーホールをして組み付けたが、エア抜きの方法がわからないという問い合わせ。
調べてみると、この車はレリーズベアリングとレリーズシリンダが一体構造となっていた。つまり、レリーズシリンダはミッションハウジング内にあり、当然、外部からのエア抜きはできない。
修理書をみると、マスターシリンダとレリーズシリンダの配管途中に、エア抜き用のブリーディング・コネクタがあり、この部分に透明のチューブを接続してエア抜きをするようになっていた。(図1)
図1 クラッチフルード エア抜き |
注意:
●リザーバータンク内のクラッチフルードがなくならないように液量に注意すること。
●クラッチフルードは、ボディー等の塗装面に付着させないこと。万一付着した場合は、素早く拭き取り水洗いすること。
●エア抜きはブリーディングコネクターにて行うこと。
1.マスターシリンダーリザーバータンクに新品のクラッチフルードを満たす。
2.ラバーキャップを外し、透明なビニールホースをブリーディングコネクターのエアブリーダー部に接続する。
3.ブリーディングコネクターのチューブ側ロックピンを一段階引き上げる。
注意:このとき、ロックピンは取り外さないこと。
4.クラッチペダルをゆっくりフルストロークで“踏み込む”、“戻す”を2〜3秒間隔で15回程度繰り返した後、クラッチペダルを踏み込んだままにする。
注意:配管内に液圧がかかるとチューブがブリーディングコネクターより抜けるため押さえておくこと。
5.チューブを図中の矢印方向に約5mmスライドさせクラッチフルードを排出する。
6.チューブを元の位置に戻す。
7.クラッチペタルを戻し、5秒間待つ。
8.クラッチフルード内の気泡がなくなるまで、手順4〜7の作業を繰り返す。 |